あと30日 ページ2
"ある日突然告げられた、
わずか齢17の少女の儚い人生。
もしも貴女が、
突然余命1ヶ月を告げられたら、どうしますか―――?"
*
私がいつものように病室にいると、
とてもすごい足音がした。
そして、突然ガラッと開かれるドア。
壊れそうで壊れない、意外と頑丈な扉だ。
「恵美?」
恵美(メグミ)は私の親友。
「A! 聞いたよ!?」
Aの余命、1ヶ月……なんだって?」
額に汗を浮かべながら、聞いてくる。
相当急いだらしく、息も上がっていた。
「うん、そうだよ」
「はぁ……相変わらず冷静だね」
恵美は、半ば呆れ気味に笑う。
その笑顔が、私は大好きだ。
「そうかなぁ?
恵美の能天気さには敵わないよ」
「え? 誰が能天気だって?」
私はいつも、
恵美を能天気=馬鹿というように変換している。
なので恵美も、これを言われると怒る。
「神威は?」
「……来るよ」
またしてもドアが壊れそうになる。
夜兎なんだから少しは手加減してほしいものだ。
神威は部屋に入るなり私に抱き付いてきた。
「わぁっ!」
「あぁ、生きてる……」
神威は走って私の部屋まで来たようで、
とても息が切れていた。
「ねぇ、神威? 勝手に殺さないでよね?
私まだ生きてるし。あと1ヶ月生きられるし」
「怖く……ないの?」
神威が恐る恐る聞いてくる。
珍しくアホ毛も垂れ下がっている。
「全然、怖くないよ。
むしろ楽しいくらい。
だってね、もう少ししかないんだって思ったら、
やりたいこといっぱい思いついたんだもん!」
「Aらしい答えだね」
「確かにね……」
二人は私の余命についてオロオロしていたけど、
私は別にそうでもなかったりする。
元から寿命が短いってこともわかっていたから。
その寿命のことを知った上で
神威は私と付き合ってくれたんだ。
こんな私を受け入れてくれる
男性がいるなんて思ってもいなかった。
だからこそ神威は今、
かけがえのない存在になっている。
もちろん恵美もね。
*
(残り少ない時間を、大切にしたい―――)
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きゃんきゃん*(プロフ) - 銀時豆さん» ありがとうございます! そんな風に言われると照れちゃいます\(//∇//)\← (2016年2月20日 15時) (レス) id: 3148cfb85a (このIDを非表示/違反報告)
銀時豆(プロフ) - 小説お上手ですね!涙目です; ; (2016年2月17日 16時) (レス) id: 40554e7cd4 (このIDを非表示/違反報告)
きゃんきゃん*(プロフ) - てこさん» すごい、ほんとに嬉しいです(/ω\)感動してもらえるなんて……ほんと嬉しいです* (2015年11月1日 17時) (レス) id: 5d063c915b (このIDを非表示/違反報告)
てこ(プロフ) - 真面目に泣きました!(今泣いてます)感動しました!とても面白かったです! (2015年11月1日 10時) (レス) id: 2b956e858a (このIDを非表示/違反報告)
きゃんきゃん* - しじみさん» うわぁ、ありがとうございます!!! 神威の作品作りからは手を引こうと思っていましたが、ちょっと書いてみようと思います* (2014年10月23日 18時) (レス) id: a5df440444 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きゃんきゃん* | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kyankyan/
作成日時:2014年2月26日 17時