ドキドキしたい僕の妄想【センラ】 (ページ1)

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1.あんな妹より彼女が欲しいページ1

side:センラ

ピッカピカに洗った俺の営業車…、
じゃなくてお高めな外車に彼女を乗せて海岸線を走る。

助手席でニコニコと幸せそうに微笑む彼女を見ていると、｢恥ずかしい…｣なんて顔を赤らめながら弱々しく俺の腕を叩くA。

幸せな休日ってこういうのを言うんだろうな。

海辺の水族館に寄ってみたり、美味しい海の幸を食べたり……。

だが、俺ひとりでそんな事をしても楽しくない。

愛しの彼女がいなければ……。

A｢…きもい顔｣

セ『えっ…？俺さっきまで車で海岸線を…』

不思議に思って辺りを見回すと、そこはいつもと変わらない教室。

どうやら机に突っ伏したまま寝ていたようだ。

A｢何寝ぼけてるの、早く起きないと蹴飛ばすぞ｣

セ『わかった…、起きるからやめてや』

俺の後輩であり妹のAは怒るととても怖い。

渋々椅子から立ち上がると、何も言わずカバンを持って教室を出た。

後ろから聞こえるAの声は聞こえないふり。

セ『あんな妹より、俺もはよ可愛い彼女が欲しいわ…』