【あんスタ】存在証明 (ページ3)

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オマツリ 12 ページ3

次の日。『前夜祭』当日。

｢こ、この中から選んでいいのか！？｣

｢うわ～っ、キラキラした衣装がいっぱい☆｣

あんずに連れられ、控え室にやってきた私とスバルは歓声を上げた。

｢『学院祭』で使う衣装の製作でいっぱいいっぱいで……、本当は私がみんなの衣装を作りたかったんだけど｣

申し訳なさそうに肩を落とすあんずに、思わず私は抱きついた。

｢いいんだよあんず！その気持ちだけで十分だよ……！｣

｢あんずは1番俺たちにぴったりの衣装をつくってくれるからいっつも最高にキラキラ出来るんだよね！｣

私とスバルの言葉にふにゃりと笑いながらあんずが言う。

｢そう言って貰えると嬉しいな、ありがとう。改めて説明すると、【春の音楽祭】では、『前夜祭』で催される【ファッションショー】でつくられた衣装を着てもらいます。ここにあるものならどれでも好きなのを選んでいいからね｣

その言葉を聞いてスバルは早速色んな衣装を手に取って吟味し始める。

いや、本当にすごい。

なんかキラキラした生地でつくられた近未来な感じのものから、和モチーフのドレスみたいなものまで多種多様って感じ。

｢あっ、これカッコイイかも｣

そう言って私が手に取ったのは、グレーのワイシャツに臙脂のジレベストを合わせた衣装だった。

金色のラインが高級感を出してるし、全体的にオシャレなイメージが【春の音楽祭】にもピッタリじゃないかな。

｢スバル、これどうかな？｣

｢おぉ～っ！いいねいいね！俺は気に入った！｣

そう言って早速袖を通すスバル。

｢あはは、スバル似合う似合う！｣

｢ほんと？この格好でトランペット鳴らしちゃうよ～パパ～ンッ！｣

スバルはそう言ってトランペットを吹き鳴らす素振りをして見せる。

｢じゃあ人数分、この衣装を用意しておくね。本番、頑張って！｣

あんずの言葉に私達は大きく頷いた。