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第11話 ページ12

「もうこんな時間じゃ。我々も休むとしよう」

三階の部屋に深海先輩を運び終えた後、朔間先輩が言った。

正直皆精神的にそういう状態ではなかったけれど、起きていても出来ることはなかったためその場で解散となった。

「あれっもう1時まわってたんだ…」

時計を見ると既に深夜1時5分を指しており、私も部屋に戻ろうと慌てて階段を降りた所で瀬名先輩、羽風先輩、守沢先輩に鉢合わせた。

「ちょっと守沢!別にあんたんとこの1年は今此処にはいないんだからさ…俺達にまで無理して気ぃ張るのやめなよ」

「そうだよ守沢くん。酷い顔してるし…折角の美形が台無し」

「何の話だ!?俺は大丈夫だ!ほらお前達!きっと明日も早いから早く寝ろ!」

「あんたねぇ…1発殴ってやろうか!?人が折角心配してるのに…!」

「ちょ、瀬名くん…ってAちゃん!?ごめん廊下塞いじゃってたね」

「あっいえ!大丈夫ですけど大丈夫ですか…?」

私の問いかけに守沢先輩が振り向いてにっこり笑って言う。

「勿論だA!お前も無理はするなよ!お前は1人じゃない!俺達が付いているからな!」

そう言う先輩の笑顔は明らかにいつもとは違って強ばっていた。顔色も悪くどう見ても大丈夫だとは思えない。

「先輩も…独りじゃないですよ」

先輩の目を見据えて私は続ける。

「深海先輩のこと、あの人と親しくしていた人なら簡単に受け入れられる事じゃないです。私だって、あの人と出会ってまだ1年も経ってないけど、それでも心にぽっかり穴が空いたみたいで、でもまだ頭真っ白で受け止めきれてなくて、涙一つ流せてあげられない自分が最低に思えて…」

思った事を必死に紡いで言葉にする。

ちゃんと通じるかも分からないくらい支離滅裂になってしまった気がするけれど、私の言葉を聞いた瀬名先輩が私の肩を抱き寄せて言った。

…………………………………

羽風とせないずの千秋の呼び方はあれです!ホリデーパーティーより前の時期をイメージしているのでこうなってます!

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卍みきちゃま卍(プロフ) - スーダンみたいで好きだ... (2019年8月23日 9時) (レス) id: 139c03c43b (このIDを非表示/違反報告)
捕鯨船(プロフ) - 報告ありがとうございます!修正しました! (2018年2月3日 19時) (レス) id: b2d51ee9ad (このIDを非表示/違反報告)
さくらもち@Cherry blossom(プロフ) - それと、38の時"1日しかに7人"となっていました。最後に47のところ"彼を手負いの状態で彼を"となっていました。続編も楽しみにしてます! (2018年2月3日 19時) (レス) id: bd93821e26 (このIDを非表示/違反報告)
さくらもち@Cherry blossom(プロフ) - コメント失礼します!原作も読んだことあるのですが、また違ったキャラで読むと面白くて、とても良かったです!いくつか気になる点があるのですが、12の時"高峰"となってますが正しくは"高峯"ですよ〜。 (2018年2月3日 19時) (レス) id: bd93821e26 (このIDを非表示/違反報告)
海希 - あ、あと、この事件を知ったあと学院の人達がどんな感じなのか気になります!! (2018年1月25日 22時) (レス) id: 426add2276 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:なつほ | 作成日時:2017年12月21日 2時

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