ぽちゃ子の恋物語。番外編

一年記念日。その１ ページ5

千賀side




ニカ「俺これ食えないッ」


千賀「もお〜、好き嫌い多いよニカッ」




今日は二人ともオフだから


ニカの家にお泊まりに来て


久しぶりに俺が料理を作ってあげた。





なのに…さっきから

これ無理。これも食えないって…………



人の皿にどんどん嫌いなものを乗せてくる二階堂





せっかく作ったのに…なんか悲しい。







食べ終えてからも、後片付けは俺…



ニカはソファに寝そべってテレビ見てるし…






千賀「はあ…」




自然とため息が漏れた








…………今日が一年記念日だって事も


ニカはきっと忘れてる。






最近、宏光とAちゃんの事で頭がいっぱいだから


しょうがないけど…






片付け終えて、相変わらずのニカの姿に


どっと疲れが出る………。









洗面所に行って、並んでる水色と緑の歯ブラシ


俺は、水色の歯ブラシを手に取った



お風呂は家に来た瞬間に入らされたから

歯磨きをすれば寝れる状態。





時計はまだ21時を過ぎたところ






ちょっと早いけど…もうふて寝してやるッッ







歯磨き終えて、ニカに声もかけずに

一人、寝室のベッドに潜り込んだ









.







ニカ「千賀？なにやってんの？」



すぐにニカがやってきて

布団を剥ぐられる






千賀「もう寝るから」




布団を掛け直して、目だけだしてニカを睨む






ニカ「は？まだ21時だけど？」



千賀「だってニカ、テレビ見てるだけだし

別に俺が先に寝たっていいじゃん」




って言ったら目を見開いて驚いてる




ニカ「…なに？拗ねてんの？

俺がテレビ見てたから？…なら、そんな態度とらずに言えばいいじゃん。テレビ見るなって」



千賀「別にテレビ見てたから怒ってる訳じゃない…」



ニカ「じゃあなに？」



千賀「……………」





ニカ「…はあ。めんどくせーな、もう…」




ため息と一緒に頭を掻いたニカ






ニカ「わかった。もうテレビ見ない。

それでいい？」







そういう事じゃないんだよ…





なんか悔しくて…






どんどん涙が溜まっていく。



それを隠す為に、布団を深く被った







ニカ「…はあ。」






また聞こえた溜息に


ニカが遠ざかって行く足音が聞こえて



パタンー…と寝室の扉が閉まる









千賀「…ッぐす…うぅ…」







せっかくの記念日なのに…




こんな事で喧嘩したくないのに…






なんで素直に構ってって言えないんだろ…

一年記念日。その２→←作者より(10月10日)

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