【黒バス】トリップ少女が自分の世界に帰った後のお話

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その質問には意表を突かれた





「自分の体が知らない人に乗り移られて、何をされていたかも分からないのに、彼女がどんな人か知りたいのかい？」





質問を質問で返すのは失礼だったかと思いながら、素直に出てきた言葉をつなぐ



彼女はそれを聞いて下手な苦笑いを浮かべるだけだった





「確かに言ってしまえば気持ち悪いけど…。でも、悪い人じゃないならちょっとは良くないかな？」





んー…？ なんか、変。



そう呟いて表情を崩す彼女は、やはり幼いと感じた


これまでのAが僕らより大人だったから、余計にそう感じるんだと思う


それに、と言葉を続ける彼女





「私がいない間に、私の代理をしてくれたんだよね？

だったらむしろ…感謝しなくちゃいけないと思うんです」





微笑を浮かべながら頬をかく彼女は、誰よりも真剣に、現状を受け止めていた





「出来ることなら、一度会ってみたいなぁ」





彼女は、誰よりも彼女のことを受け止めていた



無邪気に笑う彼女に


僕も真太郎も何もいえなかった

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