お姉ちゃんチョーダイ？

4th story. ページ5

部屋に来てもらったのは良いけど…


光 ｢いくら夏休みでも汚すぎないか？｣



｢あははは...｣



光 ｢全く。一応俺の部屋なんだからキレイにしていろよ。｣



男バージョンのひか兄は怖い...


つば兄から借りたアニメのDVDや侑介から借りたマンガが床やテーブルを埋めている。
揃えて並べてから、座る場所を確保した。




｢お待たせしました。｣


光 ｢それで？話ってなに？｣


｢あー、うん。
彼氏ほしくて。｣



ぶはっとひか兄は飲んでいた麦茶を吹きそうになるから、急いでティッシュを箱ごと渡した。




光 ｢俺の予想の斜め上をいったな…
兄弟に好きなやつでもいるのか？｣


｢みんな好きじゃだめ？..あーそうじゃないんだけど、この家はさ皆スペック高いから選ぶのは難しいじゃない。
だから観察して考察してみる。｣



突然笑いだすのは慣れたから気にせず言葉を待っている。
カラカラとグラスの氷は溶ける。



光 ｢男を手玉に取る楽しみが分かってきたようだな。母さんも悪い娘をもらったもんだ。
ななせの件もだいぶ薄れてきたから、アンタが動かなくてもそろそろ兄弟は動く。｣



手玉に取る楽しみ..分かってきた気はする。
やっぱり良い男に優しくされて悪い気はしない。




光 ｢来た頃より大分キレイで強くなったな。
俺好みの女だ。今回は俺も参戦するから。
兄弟を交わして最後には俺に摘み取られる。｣



男の目が私を見据えるから残りの麦茶を一気に飲み干せば、また笑い声聞こえる。




.

5th story.→←3rd story.

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す