お姉ちゃんチョーダイ？

37th story. ページ38

A side


約束通り夕飯をご馳走になり、アパートに戻りお風呂も使わせてもらった。


なつ兄のジャージを上下借りたのだけど、でかい。



｢なつ兄、なつ兄！みて、でかい。｣


すっかり元の私に戻れたのは全部なつ兄のおかげ。


棗 ｢一番小さいのだったがやっぱり大きかったか。
俺は下で寝るからベッドを使え。｣


｢私が下でいいよ？｣


棗 ｢今日は客だからな。｣



優しい瞳を今日は何度向けられた事か。
無愛想な人程優しいってまさにそれ。


｢ありがとう。じゃぁ使わせて貰うね。｣


ベッドに座り、思い浮かべるのは絵麻の事。
今もまたなつ兄に思わせ振りな態度取ってるって思っているよね。


明日帰って絵麻が話してくれなかったらどうしよう。


棗 ｢まだ悩んでいたのか？｣


｢うん、私シスコンなんだよね。
絵麻に嫌われてたらって思うと怖い。｣


棗 ｢お前は悪くないよ。
さっき梓から連絡が来て絵麻の誤解も溶けたらしいから。
男ってどうしても、好きな女を自分にだけ向けたいんだ。
だから嫉妬して態度に出ちまう時もある。｣



｢絵麻..良かった。
ずっと二人で姉だから絵麻を守るって思って来たけど、私が依存していただけなんだよね｣



指の腹で涙を掬われ、そっと抱きしめられる。
安心したのか眠気に襲われていた

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