〔ワートリ〕三輪の従兄弟は､一般人(仮)な薄幸少年１６

『注目の的』 ページ5

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雨取｢あっ修くん、遊真くん｣

鬼怒田｢む……?｣

三雲｢千佳!!｣

鬼怒田｢三雲……? そうか玉狛に転属しおったのか。
おいこらメガネ! ちゃんとこの子の面倒を見んか!!｣

三雲｢……!?;; はい、すみません;;｣


鬼怒田開発室長さんが三雲君の背中をバシっと叩き、叩かれた三雲君は案の定困惑しているようだ。

そんな三雲君に雨取ちゃんが状況を説明している。


空閑｢おー、すげー。穴あいてる。
カグヤ先輩、これチカがやったのか?｣

[うん。
なんていうか…ほぼ不可抗力の事故みたいなものなんだけど……;;

偶然、雨取ちゃんが一番威力の高い狙撃手用トリガーを使ったら、
それがとにかくもの凄い破壊力で…。

ちょっとした騒ぎに、ね…;;]

空閑｢ふむ…さすがだな、チカ｣


俺がついていながら、情けない…。

このことで雨取ちゃんが、悪目立ちしなければいいんだけど……


[……ん、そうだっ。遊真の方はどうだったの?
戦闘訓練、やってきたんだよな?]


三雲君や嵐山さん達と一緒だったなら、俺が何も心配するようなことはないと思うけれど、
気になって聞いてみれば遊真は得意気な笑みを浮かべた。


空閑｢過去最短の新記録出してきた｣

[Σ新記録…!? えっ、すごい!!]

空閑｢あと、オサムはＡ級３位の人と模擬戦してたな｣

[は…。 ぇ……?;;]

空閑｢結果は２４敗１分けだったけど、なかなか見ごたえある戦いだったぞ。
特に最後のは本当に惜しかった｣


Ａ級３位、って…


[Σええぇぇ!?;; 三雲君、風間さんと戦ったの!?;;
なにそれ、どういう流れでそんなことに…!?;;]



―――…どうやら“何かあった”のは、こっちだけじゃなかったらしい。



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