ダイゴさんの姉の話【pkmn】 (ページ8)

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『実はね、あの日新しいメガストーンを見つけたってカロスのプラターヌ博士から連絡受けてさ』

「メガストーン？ダイゴみたいなことを言うね」

『私が興味あるのは石じゃなくて現象の方』

あまり見えないが、彼女は研究者である。
バトルが強いからトレーナーを専門としていると思われがちだが、専門は研究の方。
本当にたまにだが、白衣を着ている姿も目にする。
なんでも、ポケモンと人間の関係性をテーマに研究しているらしい。

最近ではメガシンカやZワザ、などなどポケモンに起こる不思議な現象におけるポケモンと人間の絆が果たす役割を調べているらしく……以前出された論文にはミクリも目を通していた。

そういえばガラルのダイマックスについても調べたいといっていたな。

『やっぱりメガシンカの研究を専門にしてるだけあって、プラターヌ博士の話はとっても勉強になった。
だから、カロスに行ったこと後悔はしてない』

「……そうか」

『でも帰って来たらカゲツに……"お前のせいだからな！"って言われて』

どうやら拗ねたダイゴはリーグをほったらかして洞窟に籠ってしまったらしい。
お陰でリーグに繋がるゲートは閉ざされたまま。
今は挑戦者を一人も受け入れられない状況。
事情が事情であるため、四天王たちも強く言えずに困っている……と。

しかしこればかりは、Aの自業自得としか言いようがない。
挑戦しといて勝負を放棄した方が悪い。
勝負を放棄するという行為は、相手のトレーナーに対して失礼極まりない行為だから。

『申し訳ないとは思ってるんだけどね。
思ってるんだけど……あの時は今すぐ行かなきゃ！って思いが勝っちゃって』

あー！と突っ伏したかと思えば、また顔を上げて紅茶を一気に飲み干す。そして、ティーカップを勢いよく置いたかと思えばまた突っ伏す。
相当荒れてるなぁ、とこれにはミクリも苦笑いをこぼすことしかできなかった。