ダイゴさんの姉の話【pkmn】 (ページ16)

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「それに、姉貴があんな楽しそうに話すのなんて家族以外だとミクリくらいだしね」

「それは、Aに仲の良い友達が少ないから…ではないかな」

「……うんまぁ、それもあると思うけど」

仲の良い友達がいないわけではない。
どちらかと言えばコミュニケーション能力もある方だし、いろんな地方に出向いているだけあって他地方の知り合いだって多い。
それでも故郷はここだし、Aにとって一番の親友はミクリなのだ。

……そしてそれは、ダイゴも同じだった。

「ボクたちにとって、ミクリ以上の親友はこれから先もできないと思うよ」

「お前はよくもまぁ、そういうセリフを恥ずかしげもなく……」

額に手を当てて俯く。
昔から思ってはいたが、ダイゴは時々聞いているこっちが恥ずかしくなるようなセリフを言う。
しかしそれを素で言うのだからある意味凄い。

まぁそれは、ダイゴだから許されるのだろうけど。

『……どうしたのミクリ、顔赤いよ。酔った？』

「いや、……うん、そうかもしれないね」

戻ってきてみれば額を抑え、顔を赤くしながら俯いているミクリの姿にAは首を傾げる。
その隣では、ダイゴが楽しそうにくつくつと笑っていた。