kiss3 ページ4
『ねえ切原、ちょっとついていってほしい所があるんだけど……いい?』
「おう、いいぜ!」
すっかり警戒を失くした彼は、私の頼みを快く了承した。
ふふ、そういう素直な子、嫌いじゃないわ。
___ショータイムの始まりね。
私の心の中では、密かにファンファーレが鳴った。
「ここって……誰もいない渡り廊下?何かあんのか?」
『うん』
くるっと背を向け、
『___なーんて、あるわけないじゃん!』
私の無邪気な声が渡り廊下に響く。
これには切原も驚いたようで、目を丸くしている。
隙が出来たわね、今だ。
グイッとネクタイを引っ張り、切原とキスをする。
数分経った後、異変が訪れた。
切原は既に限界のようだ。
とろんとして、涙目になっている。
おまけに顔も赤い。
ここら辺にしておくか。
私は唇をそっと離した。
切原は壁にもたれかかって、息を切らしている。
そんな切原に私はそっと耳打ちをする。
『__ねえ切原、私の事……好き?』
すると切原は俯いていた顔を上げ、私の腕を手繰り寄せ、抱きしめる。
「……好きだ……」
作戦、成功。
切原は私に惚れたようだ。
私とキスした異性は、私に惚れる。
それを知った上で、切原にキスをしたのだ。
これから、よろしくね?
私の可愛い可愛い、
マリオネットさん?
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作者名:spark | 作成日時:2019年3月10日 17時