私だけの王国【テニプリ】 (ページ16)

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あと手に入れてないのは……丸井先輩、柳生先輩、ジャッカル先輩か。
丸井先輩にはお菓子を渡して油断したところをキスすればいっか。
柳生先輩……難しそうだなあ。

『……あれ？ハンカチが無い』

さっきまでポケットにあったのにな、おかしい。
そんな時、聞き覚えのある声が鼓膜を震わせた。

「もしかして、このハンカチですか？」

振り向くと、そこにいたのは、ハンカチを持った柳生先輩。
あ、チャンスかも……
私は柳生先輩に駆け寄り、両手で手を握る。

『これです！ありがとうございます！』

ニコッと笑う。明るくて良い子っていう印象を付けないと。
柳生先輩はそれに答えるように、ニコッと笑いながら答えた。

「いえ、どういたしまして。お役に立てて何よりです」

紳士だな、なんて事を考えながら笑顔を保ちつつ言う。

『お礼に何かしたいんですけど……ちょっといいですか？』

私は空き教室へと手を引っ張りながら連れてきた。

『……柳生先輩』
「はい、何でしょ……」

言葉を遮って、キスをする。
逃げられないように、後頭部を掴む。
ふふ、さあ……私のマリオネットになるのよ？

数分後、いつものやり取りをすると、柳生先輩も私のマリオネットになった。
あと2人……
もう少しで、私だけの王国が完成する。