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kiss10 ページ11
はあ、本当に笑っちゃう。
私が演技している事を見抜いたのは褒めるよ、仁王先輩……
だけど、‟キスしてる所を見た”？
そんな嘘、バレバレですよ。
だってキスする前に確認したよ……？
周りに人がいない事を確認してからキスする。それが私のやり方だから。
詐欺に証拠があるように、嘘にも証拠はあるんですよ……？
『＿＿＿仁王先輩』
私は仁王先輩の胸倉を掴んで、強引にキスをする。
……ほら、もう効果が表れてきた。
顔真っ赤……それに涙目になってるし。
‟コート上の詐欺師”とか言われてるけど、案外チョロいね。
数分経った後、そっと唇を離す。
仁王先輩は地面にしゃがみ込んだ。
私は追い打ちをかけるように、耳打ちする。
『仁王先輩……私の事、好きですか？』
仁王先輩は俯いていた顔を上げ、立ち上がる。
そして、私を優しく抱きしめて、言った。
「……好きじゃ、おまんの事……」
＿＿＿4人目のマリオネット、ゲーット。
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作者名：spark | 作成日時：2019年3月10日 17時
