【テニプリ】両想い≠ハッピーエンド【幸村精市】2 (ページ3)

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ー幸村sideー

朝。今日は委員会の当番じゃないから1人でゆっくり行こうと思って、いつもより遅く出た。
通学路の途中で見る花に心躍らせながら、このまま行くんだろうな……と思っていた時。

A「……精市」

最愛の人が、現れた。

幸村「A。おはよう」
A「……委員会はいいの？」

そっか。
キミは、美化委員じゃないからね。
蓮二と同じ生徒会だよね。

幸村「今日は俺の当番じゃないから」
A「……そっか」

俺の方を全然見てくれない。
もしかして、嫌われた？
……そんな事考えるのは、やめよう。

幸村「……Aこそ、蓮二は？」
A「生徒会があるって。1人で登校してるの」
幸村「あれ？A、生徒会長じゃない？」
A「他の子達が代わりにやるって……」

＿＿神様が、味方してくれたのかな。
俺とAを引き合わせるために。
なーんて、そんなわけないか。
これはただの偶然。
だけど、このチャンスは逃せない。
今こそ、勇気を出すんだ。

幸村「なら俺と一緒に行かない？」
A「え……」

ラケットバッグを持つ手が汗ばんできた。
掴む力、強すぎたかな。

幸村「あ、やっぱり駄目だった？」
A「ううん、いいよ。行こう」

承諾してくれた。
これ以上の幸せはないよ。
でも、ここで会ったのは偶然？

それとも……運命？