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NO.44 ページ49
あの後、家へと帰った。
私はお母さんにただいまを告げ、手を洗いうがいをして自室へと向かった。
自室に入って、ベッドにダイブ。
A(……蓮二とキス、したけど……)
「嬉しい」と、断言できない。
普通は嬉しいものだけど、私は思えない。
蓮二と一緒にいても。蓮二と手を繋いでも。蓮二とキスをしても。
どうやったって、思えない。
A(……どうして？)
＿＿＿ある1つの疑問が浮かんだ。
私は、本当に蓮二を好きなのか？
これは、恋と呼べるの？
蓮二に対する気持ちは、あの時救ってくれた感謝の気持ちを込めての好きじゃないだろうか。
ただ蓮二の優しさにすがっているだけじゃないだろうか。
冷静に考えればそうかも、と納得する。
じゃあ…蓮二の事は、恋愛感情として好きじゃない？
そもそもこの気持ち自体があるのか？
分からない。
何なんだろう。
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