【テニプリ】両想い≠ハッピーエンド【幸村精市】 (ページ37)

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NO.32 ページ37

奈「……さっきから聞いてれば、よくもそんなに言ってくれるわね！」

蓮水さんが目に怒りの色を宿してこちらへ向かってくる。
そして胸倉をつかまれる。

奈「そうよ、アンタの言う通りよ！だって私が可愛くて優しくて頭も良くてスポーツも出来るのは事実でしょ！？それの何が悪いの！？」
A「＿＿確かに、事実。でも貴方の本性は違う」
奈「……は……」
A「気づかない？クラスの皆の視線、見てごらん」

蓮水さんはパッとあたりを見渡す。
そこには、蓮水さんを憧れる人は1人もいなかった。

A「……これが、今の貴方なの」
奈「うるさいっ！」

乾いた音が教室内に響く。
ああ、私頬を叩かれたんだ。ジンジンと痛む。

奈「私だって……やりたくて、こんな演技してるわけじゃないのよ！でも、そうしないと……！」

蓮水さんの目から、涙が零れ堕ちる。

奈「うっ……あああ！！」

蓮水さんはその場に崩れ落ちる。

A「……蓮水さん」

私はきっと、色眼鏡をかけていたのかもしれない。
でも、ようやく見つけた。
かくれんぼしてた、蓮水さんの事。