NO.27 ページ32
A(……はあ……)
あのまま教室にいても気まずいので、私はお弁当を持って校舎裏へ行った。
ここは涼しくて風通しもいいし、それに何より落ち着く。
A「お弁当食べなくちゃ」
私はカパッとふたを開けて、食べ始めた。
うん、美味しい。
さすがお母さん。
?「あーっ、こんなトコにいたんだ?」
A「……え」
見上げると、蓮水さんたちグループが立っていた。
モブ1「もー、探したんだよぉ?」
モブ4「せっかく一緒にお弁当食べようと思ってたのにー」
モブ2「ねえ、何で教室で食べなかったのぉ?」
クスクスと笑う少女たち。
蓮水さんも笑っていた。
奈「大変だったね、Aちゃん……あんなひどい事されて、大丈夫だった?」
主犯は、アンタじゃない……!
そう叫びたいのを抑えて、私は一つ深呼吸をする。
A「……うん、大丈夫だよ」
奈「そう?なら……こういう事しても、いいよね?」
A「え」
グイッと立ち上がらされて、壁に押し付けられる。
A「……たっ……」
モブ5「あれで平気なら、殴ったりしてもいいよねー?」
依然としてクスクスと笑う少女たち。
モブ1「ねえ奈々、やっていい?」
奈「うん」
返事をした途端、ゴスッと鈍い音が響く。
位置からして、こめかみだ。
モブ3「こんなもんじゃないわよ!」
次々に殴られていく。
顔にはひどい痣ができて、しまいには蹴られもした。
モブ1「あーあ、お弁当がぐちゃぐちゃ」
モブ3「てか殴りたんないー。もっと殴っちゃお!」
奈「ふふ、皆もういいじゃない。行こう」
蓮水さんは天使のような笑みを浮かべ、取り巻き達と去っていった。
A「……」
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