【テニプリ】両想い≠ハッピーエンド【幸村精市】 (ページ3)

今日:5 hit、昨日:39 hit、合計:14,100 hit

NO.2 ページ3

ーAsideー

中3になった。
クラスは3-C。
３年も一緒だったから、皆の性格もそれなりに分かる。
運良くも3-Cは、比較的平和な子が集まってるいいクラスだった。
唯一悪かった事といえば、仲の良かった子とクラスが離れてしまった、という事だろう。

A(席は……あそこか)

私はすぐ席に座り、本を読み始めた。
最近買った、ミステリー小説。
春休みから読み始めたが、面白い。

友達なんて、いらない。必要ない。
私はあいつだけでいい。

そう思っているため、私は他の子に話しかけたりはしなかった。
このまま担任が来るまで本を読む。

＿＿＿はずだった。

あの男、幸村精市が話しかけてくるまでは。

座席表をちゃんと確認しておけばよかった……
しかも彼は、いくつも質問を私に問いかけてくる。

本に集中したいのに……

そう思った私は、彼の問いには一切答えなかった。

＿＿＿だけど。

幸村「じゃあ、話題を変えようか。如月さんって、恋とかした事あるの？」
A「＿＿＿！！」

私の心の虚をつくこの質問。
これだけには、答えずにはいられなかった。
思わず、心の声を口に出してしまった。

A「私は、恋ができないのっ……！」