NO.14 ページ19
ー放課後(Aside)ー
A「あんなメール送っちゃったけど……いいのかな」
これでもし、またミーハー達から目を付けられたら。
そう思うと、ゾッとする。
「＿＿＿A！」
聞きなれた声が、耳に届く。
振り返り視界に捉えたのは、テニス部のレギュラー達全員だった。
A「……蓮二……」
か細い声が出る。
人というのは、本当に助けてほしい時ほど、こういう声しか出ないのだろうか。
柳「メール、見たぞ。何かあったのか？」
赤「よくは分からねえっすけど、俺たちがついてますよ！」
丸「赤也の言う通りだ。俺たちに任せろ！」
幸村「……如月さん」
A「……幸村……」
その中で、たった一人。
蓮二以外に、私の思い出したくない過去を知っている人物がいた。
A「……朝は……あんな事言っちゃって……ごめんなさい……！」
幸村「いいんだ。勢いで言っただけだろう？」
柳「……A、話そう。全部」
A「……うん……」
そこからは、あっという間だった。
私の思い出したくない過去の事、ミーハー達に襲われた事……
過去の事を話した時、蓮二と幸村以外全員が、目を丸くしていた。
言葉が詰まりそうになった時、幸村が優しく私の背中をさすってくれた。
赤「……そんな事が……あったんすね……」
仁「なあ、如月。おまんを襲ったミーハー達の特徴とか分かるか？」
A「ええ……大方は」
仁「教えてくれんか？」
A「……教えて、どうするの？」
幸村「決まってるじゃないか。そのミーハー達に、言いに行くんだよ。もうこれ以上、如月さんを襲うなって」
A「それだけは……やめて！！」
丸「どうしてだよ？俺たちが直接言った方が、いいだろい？」
A「でも、それじゃ＿＿＿」
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