検索窓
今日:7 hit、昨日:39 hit、合計:14,102 hit

NO.8 ページ13

幸村「如月さん、今でも忘れられない?」
A「ええ……。忘れたくても、忘れられないの」
幸村「俺も。病気のこと、忘れたいけど。だけど、忘れたら、俺はここまで成長出来なかった気がするから……」

自分が、自分でなくなる。

私も、そうなのかもしれない。

A「大翔は……どうしてるのかしら」
幸村「さあ…」

「大丈夫か?」

この声……聞き覚えがある。

A「……大翔」
久しぶりに彼の名前を呼んだ気がする。

杉「A……」


A「……どうしてここに?」
杉「Aが心配で……。来たんだ」


私が心配?
そんなの、今では一ミリも思ってないじゃない……!

ベッドから立ち上がって言おうとしたその時、



幸村「……如月さんが心配?そんなの、今では一ミリも思ってないだろっ!!」


幸村が大翔の胸倉をつかんで言った。


幸村「全部……全部聞いた。お前は如月さんを好きじゃなくなったんだろっ!?そんなんなら、もう如月さんの彼氏面なんかするなっ!!」


こんな荒い幸村、初めて見た……


杉「幸村こそ、Aの彼氏面すんなよ。仮にも俺は、Aの元カレだぞ」


この言葉に、私はとうとう耐えられなくなった。


A「……誰が、あんたなんかっ!!」


気付けば私はベッドから立ち上がって、そう言ってた。
幸村にどいて、と声をかけ、胸倉を掴んだ。

A「私は本気で好きだったのに、“他の子が好きになった”?だから別れる?そんなの、自分の都合ばっかり!私は、大翔が浮気をしないって信じてたのに!どうしてよ!?そんな事するくらいなら、今の彼女さんと別れて!!」

一気に言ってしまったからか、息切れする。


幸村「如月さん……」
杉「A……」
A「もう話しかけてこないで、大翔……いや、杉浦。私の事も、名前で呼ばないで」
杉「っ……」

A「もう言いたい事言ったから。行こう、幸村」
幸村「うん。分かった」
A「じゃあね、杉浦。もう二度と会う事もないと思うけど」
杉「Aっ……」


私と幸村は保健室を後にした。


幸村「如月さん、中々の男前だね」
A「男前って言われても嬉しくないんだけど……。まあ、いいわ」

NO.9→←NO.7



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 8.5/10 (13 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
20人がお気に入り
設定タグ:テニプリ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:spark | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2019年1月9日 16時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。