【黒尾鉄朗】黒尾くんの寝癖は直らない。

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「ほい、黒尾クン特製の
美味しい美味しい朝ごはんができましたよ〜」





『いつものと変わらないでしょ、
私にも作れるし…』







テーブルに並べられた鮮やかな色の鮭、



わかめと豆腐のお味噌汁、



つやつやの白いご飯。








今すぐにでも食べたい気分だが、
腰が痛くてベッドから起き上がれない








「世話のかかるお姫様だな」





『…鉄郎のせいだもん』








起き上がれないことに気付いた鉄郎が、
よっ、と私を横抱きにする







私のことをよく見ていて、大体は言わなくても察して気遣ってくれるこういう優しさに、
毎回惚れ直してしまう









「…なんか、最近胸とか足が
もちもちしてきたなぁと思ったら、
やっぱりAサン、少し体重増え」






『セクハラですか。レディにそんなこと言ったらダメです』






「ハイ」









前言撤回。









鉄郎の口を塞いでいた手を離すと、
いきなり顔が近づいてきた









『！』




「ん…」








ゆっくりと、上唇を噛むようなキスをされる








『…なに』







「や、顔近かったから…。
ちゅーしたくなっちまって…」








そう言って瞳がとろん、とし始めた鉄郎と
また見つめ合ってしまったので、
やばい長くなると思った私は
自分からキスをする








…頬に。









「…どうせしてくれるんなら
お口にして欲しいんデスがね」





『Aチャンはお腹が空きすぎてやばいです。さっさと食べたいんデス』






「…じゃあ食べ終わったらのお楽しみにしときマス。はい到着」








やっと下ろされた椅子に座って、
二人で揃って箸を取った







いい匂い×好きな人ってかなり最高じゃないか？









「「いただきます」」

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