幼馴染みCとお友達S【2】【青】【桃】

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桜庭さとみ視点_______




…だめだ、何もできない



暑すぎる日が続き、気分も体も今まで以上に沈む
課題に、家のことに、ベースの練習に
すべてにやる気がでない

冷凍庫からアイスを一つ取り出し、ソファーに座る



「あちぃー…」



口に加えながらテレビの電源をつけた
流れてきたのはお昼の人気番組
おすすめの観光場所や食べ物、色んな芸能人たちがわちゃわちゃしながら紹介していた

見たいってわけでもなく、なんとなくその番組を流しっぱなしにしてぼーっとする



「…Aに会いたい」



今から会いに行っていいか電話しようかな



なんて思いスマホを持つが、止まって机に置いて…その繰り返し



…でも会いたい、じゃないと何も頑張れない



自分勝手と分かっていても会いたい欲は収まらず、俺はAに電話をかけた



「もしもし、さとみだけど…」


『…ん、おはよぉ〜さとみくん』


「おはよ〜ってもう昼だけどw
寝てたの？」


『うん…寝てたぁ…』



寝起きなのか、いつもよりふわふわした声に心臓がどくんと跳ねる



「ごめん、起こしちゃった？」


『うぅん…全然大丈夫っ！』



まってくれ、可愛すぎだろ



『どしたの？いきなり電話…何かあったぁ？』


「え、いや…あの〜…Aに会いたいなって思って」



オドオドしながら言う俺に"私も会いたい"と返してきた



え、？い、今なんて言った、？
会いたいって、、




『私も会いたい…』




俺が困惑しているが電話越しでも伝わったのか、もう一度同じ言葉を繰り返す




『今日暇なら私の家くる？』


「え、いいの、？」


『うん』




…これは夢か？？

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