執着 ページ30
紅丸side
＿＿＿＿＿＿＿＿
｢ハァ.......やっちまった｣
コイツは俺が護る、大切にしてやる。
事も丁寧にするって決めてたつもりだったが.......
つい感情的に無理矢理抱いてしまった。
吐き出した欲を拭い、疲れて眠るAの頬を撫でる。
うっすらと涙の跡が頬に残っている。
声を堪える為、ずっと噛んでいたであろう左手には
ハッキリと歯型が残っている。
Aの身体中に、俺が付けた跡が散らばっている。
得られた満足感はすげぇが、少しずつ後悔が込み上げてきた。
.......もし嫌われちまったら.......
嫌な思考が過ぎり、はだけた寝巻きを整えさせ、そっと手をそっと握る。
｢.......紅丸.......｣
名前を呼ばれたが、整った寝息が聞こえる。
｢........まだ寝てんのか。......俺の夢でもみてんのか？｣
そっと前髪を退け、額に口付けをしてやる。
狂おしいほど愛しい。
コイツが居ねぇ人生なんて考えたくもねぇ。
コイツの意思がどうであれ手放さねぇ。
.......執着しすぎか？
思わずため息が出る。
乾いた喉を潤す為に居間へと向かった。
＿＿＿＿＿＿＿
｢今日は起きてくんのが遅かったな｣
｢.............。｣
紺炉に煎れてもらった茶を無言で飲む。
｢紅。お前相当嫉妬深ぇなぁ.......｣
｢.......あ？｣
｢今朝、Aを見て.......な。｣
｢あぁ.......｣
｢目立つ所に付けすぎじゃねぇか？｣
｢知らねぇ｣
｢お前は心配なのかもしれねぇが、Aは結構一途だぞ？｣
チラッと紺炉を見る。
腹立つ事に笑ってやがる。
｢知らねぇヤツの話聞いて独占力が増したのかもしれねぇが、少しは信じてやれ。｣
｢......紺炉は何でもお見通しってか？｣
｢まぁ長年2人の事を見てたからな｣
｢母親かよ.......｣
｢.......お前ら揃ってそう言いやがって.......俺は男だ。
せめて父親にしろ｣
｢へぇへぇ｣
廊下からパタパタと足音が聞こえる。
ひょこっと居間に顔を出してくるA。
その行動が一々可愛いと思っちまうぐらい、俺は相当惚れ込んでるらしい。
何も言わずに隣に座ってくる。
｢Aの茶も煎れてくるな｣
｢え、いいの？ありがとー！｣
紺炉が台所に向かい姿が見えなくなったのを確認して、そっとAを見る。
｢.......俺の事、嫌いになったか？｣
｢へ？何で？？｣
｢さっきのヤツで嫌われても仕方ねぇだろ｣
｢そんなんで嫌いにならないよ。大好きだもん｣
｢.......なら良い｣
ちゃぶ台の下で、そっと手を重ね合わせた。
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ぴぃ(プロフ) - 琥珀さん» 初めまして！ご覧頂きありがとうございます！今後も頑張ります！是非とも宜しくお願いします！ (2020年11月30日 14時) (
レス) id: 46f3c7832d (このIDを非表示/違反報告)
琥珀 - ぴぃさん初めまして、続きが楽しみにしてます。応援してます。頑張って下さい。 (2020年11月30日 12時) (レス) id: 8685377221 (このIDを非表示/違反報告)
ぴぃ(プロフ) - 柚子茶さん» コメントありがとうございます！御褒めの言葉、とても嬉しいです！今後もどんどん更新して参りますので、よろしくお願い致します！ (2020年11月28日 16時) (レス) id: 46f3c7832d (このIDを非表示/違反報告)
柚子茶 - 主人公の絵を見ればドンピシャ、読むにしてもとても読みやすくてすぐ読み終わってしまいました。失礼を承知で聞きたいのですがあなたは神様ですか？更新待ってまーす！ (2020年11月28日 15時) (レス) id: 1029d3705d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぴぃ | 作成日時：2020年11月27日 17時
