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御幸(こういう場面はこの先いくらでもある、慣れていくしかない)
続く2番打者に対しても連続フォアボール
またしても立ち上がりが不安定
A「あちゃー、また降谷くんの立ち上がりが…」
これはもうよく見る光景で、降谷の豪速球以外の大きな特徴と言っても過言ではない
打者はセーフティー気味の送りバントで次々仕掛けては揺さぶらせてくる
御幸(バッターやランナーが何をしてこようがピッチャーがやるべき事はひとつ、シンプルに行こう)
次々と連続で投げ込み打者に打たせない降谷
結果ストライクバッターアウト
御幸「ナイスボール!」
御幸(これでいいんだ、力でねじ伏せなくてもこのコースに決まればそう打てやしねぇ)
春市「降谷くん!ワンアウトー!」
倉持「ひとつずつ行こうぜ!」
これでようやくワンアウト
次に迎える打者は…
梅宮「これで1年かよ、シャレになってねーぞコラァ」
4番打者の梅宮
ここで鵜久森の打線で特に厄介な相手が打席に立つ
渡辺(そのバッター初球から来るよ、御幸)
御幸(悪ぃがお前とまともに勝負する気はねぇよ)
追い込んだらとことんスプリット、引っ掛けさせてゲッツーを取れればよりベスト
主導権は渡せない
A(昨日の稲実の試合で鳴から打ち取ったのがあの梅宮って人)
A(初球大事にしないとダメだよ2人とも)
今日の試合で降谷と御幸のバッテリーは
4番打者である梅宮に対する攻めは徹底していくと事前に話し合っていた
─真っ直ぐは外れてもいいからコーナーに
─ストライクゾーンにはとことんスプリット
─手を出させればこっちのもんだ
と話した御幸に対して降谷は…
─それって、このバッターとの勝負は避けるってことですか?
相手の4番との勝負を避けるということだと受け取った
だが御幸の考えは”勝負を避ける”というよりは
向こうに”まともにバットを振らせない”という考えで
勝負を避けるわけではない。
御幸(言い方に気をつけねぇとすぐへそ曲げるからな、投手ってのは)
御幸(エースで4番、チームの柱、この男を乗せるわけにはいかねぇだろ)
この男に打たせたらどうなるか、それくらい簡単に想像がつく
最悪 相手チームに勢いを与えて主導権を握られてしまうだろう。
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作者名:ちあき | 作成日時:2020年7月14日 9時