【◇】Starting Over 3 (ページ33)

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Aは夏にもこれと似たようなことがあったと思い出した

A(亮さんもそうだったんだろうな、あの試合というかそれまで踏ん張れてたのは本人の強い意志と…)

亮介のあの時の怪我

でも結果、本人にそれでも大丈夫だからと言われたのを思い出す。

A(アドレナリンの一時的な効果、でもその足の怪我に耐え続けたらどうなるか…)

降谷はやはりこういう時でも顔に出さない

痛いと思ってるのか、そうじゃないのか

春市「Aちゃんもだけれど…よく気がつきましたね、工藤先輩」

工藤「いつもと違って体が傾いてたから」

きっと無意識のうちに足のことを気にして庇うような歩き方や体勢をとっていたのだろう

それを工藤は見逃さなかった

もしここで気が付かなければ色々後に危なかったことだろう。

降谷「あの、大丈夫ですよこれぐらいで練習休むつもりないですから」

降谷「一晩寝たら治る気がします」

栄純「気がしますじゃ困るよ！気がしますじゃ！」

Aはどんな超動物だよ、降谷くんと突っ込みたくなる気持ちを抑えた

寝たら治りますだなんてそんなことで怪我が治ってたら

今まで怪我をしてきた先輩たちもすぐ治ってたはず。

工藤「ダメだ部長には俺から言っておく、明日病院に行ってこい」

まぁ、そんなことを工藤がじゃあそれでいいよ！なんて言うわけがなく

ちゃんと病院に行けと言われてしまった

これには流石の降谷も「うぐっ…」と顔に出ている。

工藤「大事に至らなきゃそれが1番、お前はうちのエースだろ？このチームに必要とされてるんだから」

栄純「大袈裟ですよ先輩！そんなもんツバつけときゃ治ります！！」

A「だから、あんたらなんでそんな超生物的なぶっ飛んだ思考してるの！」

次の瞬間栄純の頭にめり込むAの鉄拳

栄純は死んだようにその場に倒れ込む

A「降谷くん、工藤先輩の言う通りだよ病院にちゃんと行くのもチームを背負うエースのお仕事！」

降谷「でも…」

A「気持ちはわかるけど、頑張って」

チームに必要な戦力でチームを背負うエースだからこそもっと大切にして欲しいものがある

今のこの時期降谷が戦線離脱するのは戦力的にきつくなることだろう

無茶したい気持ちも痛いほどわかるけれど。