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監督に投げられるのか聞かれた降谷が最後まで投げさせてくださいと直々に話をすると
それに対し監督は最後まで投げるかはこの8回のピッチング次第と返された
この8回でもいいピッチングができれば9回まで投げられる可能性がある。
南朋「低めを捨てることで球数は投げさせられたし、スタミナも削れたと思う」
南朋「けど甘かった、今日の彼はこれだけで崩れそうにない」
降谷がマウンドに立つ中
一方の鵜久森は南朋を中心に話し合いをしている
松原「むしろ狙うのはその低め、彼が自信を持ってるストレートを打ち砕くしかない」
松原「目は慣れてるだろう初球から積極的に打ちに行こう!」
球数を投げさせたしスタミナも削れるだけ削った、それでもまだ投げ続ける降谷の調子を狂わせるには
ストレートを打ち砕く
8回の表 鵜久森の攻撃で1番最初に打席に入るのは4番の梅宮
福田「初回のホームラン以降当たりがないけど、先頭バッターだし鵜久森としてはなんとしてでも塁に出たい場面だな」
樹「逆に青道はたとえ点差があっても1番打たせたくない打者ですね」
福田「ああ」
鵜久森が打つか青道が守りきるか
もう試合は終盤どちらもさらに譲れない場面
─梅宮、多分このバッテリーお前とはまともに勝負してくれないと思う
─だからみんなと逆のことを言うよ、お前は低めを捨ててくれ
松原のこの策を頭に入れた梅宮は低めに投げられた球を捨てた
初球のスプリットはボール判定
それだけ御幸と降谷のバッテリーは梅宮に対して警戒しているのだろう。
松原(どんな形でもいい、お前が塁に出てくれたらそれだけでもチームが勢いづく)
御幸(前の打席まで打ちにきたボールを…)
梅宮(今までなら振ってたな)
先頭打者なだけに簡単には歩かせられない状況下、カウントを取りにきたらそこが狙い時だ
梅宮(俺達は駒でいい、お前の望むように動く駒で)
この瞬間梅宮が思い出したのは松原のことだった
リトルリーグで同じチームだった松原が事故に巻き込まれたと聞いたのは中2の時
「梅宮!聞いたか?松原が大変なんだって!」
今はちゃんとした髪色だが中2の頃の梅宮の髪は金髪頭
仲間から聞いたその言葉に思わず目を丸くした
梅宮「松原って…あの南朋か?」
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作者名:ちあき | 作成日時:2020年7月14日 9時