ページ ページ46
・
家に帰り、放置していた花束をみるなりこーちはてきぱきと束を解し、丁寧に花瓶に挿してくれた。
美しく花を咲かせる彼らの生命力にほっと心が癒される。
高｢俺らも喉乾いたね｣
差し出されたノンアルコールのビールを受け取って、乾杯、と缶をついた。
風を浴びようとベランダに出ると、先程までの美味しい空気も星空もなく、東京の明るい夜が広がっている。
最近は喉を流れるもの全てが不快だったし、この景色が視界に映ると不安になって吐き気を催していた。
それが今は驚くほど無い。
北｢こーちって魔法使いなの？｣
高｢えぇ？どうしたの急に｣
俺はずっと彼の心地良さに触れることを避けてきたのかもしれない。
知ってしまったら、離れるのが怖くなる。
でもそれを悟られたくないという変なプライドがあって。
…本当は、ずっと大好きだった。
北｢…そうじゃないと説明がつかないくらい、一緒にいると落ち着くから｣
高｢ん……へぇ、ほへへ、｣
北｢笑い方気持ち悪…｣
高｢だって北斗にそんなこと言われたら照れるよ…｣
北｢…ねぇ、今日一緒に寝てくれない？｣
高｢…もしかして俺、抱かれる？｣
北｢バカじゃないの。俺の幸福度を上げる為だから｣
シャレにならねぇんだわ、全く。
汗をかくビールの缶を彼の首元に当てると、冷た！と小さく悲鳴をあげた。
その日は床について5分も経たぬ間に眠りについた。
どれだけ眠ろうとしても眠れないまま朝日を見る日々が幻だったかのように。
・
・
あれから1年。
俺は彼の前で、以前よりも素直な笑顔を向けられるようになった…気がする。
こーちは昔からずっと、屈託のない笑顔で笑ってたけど。
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 391人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ななみや(プロフ) - ちなさん» ちなさん、いつもありがとうございます♡最年長コンビ、ほんとに可愛いですよね〜！ちょっと不安だったのですが、ラブいただけて良かったです( ´-` )ライブ、行きたいですね〜！！ (2022年11月18日 20時) (
レス) id: 79361d6db2 (このIDを非表示/違反報告)
ちな(プロフ) - ふわふわ…ほのぼの…最年長コンビ、尊いですね！！マイナスイオンです。いつも私に萌えをありがとうございます♡ラブです^_^そしてリアルもこっちもライブがんばれ！ですね！行きたいですねー…。。。 (2022年11月18日 19時) (レス) id: 83fa992d20 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ななみや | 作成日時：2022年9月20日 0時
