ハーナウにて 3 ページ39
「貴方が…ルートヴィッヒさん？」
「ああ、そうだ。よろしく頼む」
「よろしくお願いします。えと、私はビアンカ…」
「こちらこそ、宜しくお願い致します。
こちらのビアンカ＝エールリヒ様の執事、アドルフ＝フォン＝アルブレヒトです。以後お見知りおきを」
律儀に言葉に詰まった私を遮って一礼し、
息を吐くように嘘をつく執事。
「それで…フェリシアーノから聞いたのだが、
珍しい、あの品は100年以上誰も触っていないのに」
「前に触った方は…？」
尋ねると、彼は「文献を参考にした話だが」と頭をかいた。
「うちの先祖が作ったものなんだ、あれは。
…最後にあれを首にかけた者は、身体のみが消え、ネックレスだけが残ったそうだ」
製造したのが彼の先祖…！
と、なると…
「では、そのネックレスは貴方様の家に？」
「ああ。誰も間違って触れぬよう保管している。
…まさか、かけるというのではあるまいな？」
もともと鋭い目付きがさらに鋭くなる。
「私たちなら、その呪いを解くことができるかもしれません」
アーサーが切り出す。
「やめておけ。仮にお前達が行動を起こしたとしよう、他の者も巻き込まれるのだぞ。
…既にお前達と関わった者も含めてだ」
ルートヴィッヒさんの表情は険しい。
「そのネックレスに飲み込まれる者は、ネックレスをつけた者と関係がある者全てである。
そうですね？」
「ああ。一人の迷惑が他人にも及ぶ厄介なシステムだ」
「そして、
持ち主1人につき、
1回ネックレスをつけて世界に入り脱出することが出来れば、2度と飲み込まれることはない。
そうでしょう？」
ルートヴィッヒさんはアーサーを睨みつけた。
「…貴様、何が言いたい？」
「私、こんな噂を耳にしたことがありましてね。
呪いのネックレスを所持している者の家およびその周辺からは、
毎月1人、人が消えていく＿＿＿
違いますか？」
「！」
「ここ、ハーナウの街は何故か閑散としている。
明らかに他の街よりも人が少ないようです。
ここに来る途中、1人も見かけませんでした」
そうか。考え事をしていたから、気がつかなかった。
私がアーサーに「人前だから」と注意しても、
聞き入れてもらえなかったわけは…
実際、人がいなかったからなんだ。
「そして、もうひとつ」
アーサーは目を光らせた。
「貴方のお兄様も、
ネックレスに囚われてしまったのでしょう？」
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奏理奈(プロフ) - 元気そうで良かったです(*^^*)次の更新を楽しみにしてます！ (2017年12月29日 18時) (
レス) id: ea9afaeba3 (このIDを非表示/違反報告)
とと(プロフ) - 奏理奈さん» ありがとうございます！忙しいのですがなんとか時間を作って来れています(っ´ω`c)コメントありがとうございます〜！ 奏理奈さまもお体に気をつけてくださいませ〜(*´`) (2017年12月29日 0時) (レス) id: c40f552dcf (このIDを非表示/違反報告)
奏理奈(プロフ) - 最近更新早いですね！嬉しいけどお身体にきおつけてください(*^^*)ここで止められると続きめっちゃ気になります！ (2017年12月28日 18時) (レス) id: ea9afaeba3 (このIDを非表示/違反報告)
奏理奈(プロフ) - 久しぶりにアーサーメインですね！ルート導入による先のてんかいが楽しみです！更新頑張ってください(*^^*) (2017年12月27日 20時) (レス) id: ea9afaeba3 (このIDを非表示/違反報告)
とと(プロフ) - めりかなさん» アーサー「おかえりなさいませ、主。こんな時間まで夜更かしして…私と過ごすのを待っていたのですか？ああ、プレゼントはいつもの3倍の賃金で結構ですよ。二人きりで、良いクリスマスにしましょうね？」 (2017年12月25日 0時) (レス) id: c40f552dcf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とと | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/list/hometotop/
作成日時：2017年10月3日 0時
