猫被ってたら、彼と出会った。【赤司征十郎】

猫かぶり４３　赤司side ページ15

『他の人に見せたくなかった。』

そう言い訳をした。

それもあるけれど
本当は違う理由でここに連れてきた。

『名前で呼んでほしい』

そんな単純な理由。


登校中は恥ずかしくてろくに話もできなかったし
今しかないと思ってここまで来た。

でも、好きな子と密室で二人きりなんて
耐えられるわけがない。

おまけに、Aはいつも以上に露出のある服を着ている。

彼女を見ていると

その脚

腕

頬

瞳

唇

全てがいとおしく感じて、触れたくなる。

我を忘れるような感覚に陥って


さっきも強引に壁まで押し付けてしまった。



「征、で良い？」

そう言って可愛く笑う彼女を見ると

いつ歯止めが利かなくなるか分からない程




好きという気持ちが溢れてくる。

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