触れて確かめて 【豪炎寺修也】

第26話　酷く蒸し暑い日 ページ26

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それから数日。

ここのところ、うだるような暑さが続いていて、みんなの気力や体力を奪っていく。

今日はそれに加えてやけに蒸し暑くて、ほんと嫌になる。




待ち侘びた休憩時間。


もう無理と嘆くみんな。わかる……。私ももう無理。


そんな中、誰かが『屋内練習場に行けばいいじゃないですか〜』とこぼした。


その瞬間、みんなが一斉に監督の方を見た。


何とは言わないけど、完全に監督の所為だって目で訴えてる感じ。

すると、監督は申し訳なさそうに頭をかいた。

「すまん……」





それで、結局そっちに行くことになって。さっきまでぐったりしていたのに、そうとわかれば片付けも準備も捗る。

最初からそうしてればよかったのに〜とも思うけど、まぁいいや。

屋内練習場があることをすっかり忘れてた私も私だ。




ふとその時、その輪の中に豪炎寺くんがいないことに気づいた。


あれ？どうしたんだろう。


あたりを見回すと、奥のベンチで項垂れる豪炎寺くんを見つけた。



「豪炎寺くん」


と声をかけて気づく。何か様子がおかしい。



「大丈夫……？」


項垂れる豪炎寺くんの前にしゃがんで、顔を覗き込むようにすると、『大丈夫…です…』と力なく答えた。


全然大丈夫そうには見えない。

もしかして……と思って、額に手を伸ばした。


「豪炎寺くん、ちょっとごめんね」

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