【あんスタ】魔法使いと占い師【逆先夏目】

29話 ページ39

新学期が始まって暫く経ち、フォーチュンライブも無事に終わった。
しかし、今度はショコラフェスがあるわけで、もう暫くは大変な日々が続くだろう。

ｶﾞﾁｬﾂ

『夏目くん、いる？』

秘密の部屋にいるという夏目くんに用事があったので来てみたが返事が無い。が、

『あ、寝てる………』

ソファーに座ってスヤスヤと寝息を立てていた。先程上げたフォーチュンライブの疲れが溜まっていたのだろう、すぐ側まで近付いても目を覚まさない。
ふと思い付いて彼の頭に手を乗せ撫でてみる。
白いメッシュの入ったワインレッドの髪はサラサラで、そのまま髪を鋤いてみるとするすると指が通る。

夏目｢ん………子猫ちゃん…？｣

『あ、起こしちゃっ……？!ちょ、夏目くん?!』

いきなり腕を引かれて彼の腕の中にすっぽりとおさまってた。

夏目｢ちょっとだケ……駄目？｣

『ううん、いいよ』

言い終わらないうちに首筋に顔をうずめてまた寝息を立ててしまった。
彼の背中に腕を回せば体温が伝わって、私もいつの間にか眠ってしまった。





心配して探しに来た宙くんがこの光景を見て暫く悩んだのち、再び扉を閉めたのはまた別の話。

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