8話 ページ9
「あ…」
あんずはあることを思いつき紅郎にとあるお願いをした。
『私はまだお茶飲んでるから先に行ってて』
「「わかった」」
Aは2人が部室から出ていくのを見て、正座していた足を崩した。
そうして紅郎の後輩で空手部の南雲鉄虎に空っぽの茶碗を渡した。
「鉄、少し後にしてくれねぇか?こいつにも事情があるんだゆっくりしたい事情がな」
「う、うっす!わかりました」
そういって鉄虎は部室の準備室の方へ茶碗を洗いに走って行った。
『なんで鉄虎君を出したんですか?』
「少しは気が楽になると思ってよ
まぁけど、珍しくてよAが誰かと楽しそうに話しているを見かけるなんてな」
『そうですか?…まぁけど正直今は楽しいですね…。
…風穴を開けるなら応援するって言ってくれましたよね紅郎さん。
けど、手出しはしないでください…それはあの子たちのためになるし私のためにもなるんで』
「Aのため…か。そうか、分かった。けど嬢ちゃんとの約束はするぜ」
『それは私からもお願いします。紅郎さん…私変われますかね』
Aがそういうと紅郎は立ち上がり、Aの頭をそっとなでた
「それは俺には分からねぇが…Aがそうしたいんなら、きっと出来るぜ。
もしまたつらかった言ってくれ…。俺にとってAは妹みたいなもんだからな」
『ありがとうございます、紅郎さん。お礼にいつか…紅月の曲作れたら作りますね』
「お…それはありがたいな」
そういってAは少し笑顔になり、お時期をしてあんずのもとへ向かった
「変わったな…A。きっとあいつらが希望なんだろうな
…だからといって手はぬかねぇぜ」
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作者名:reichan | 作者ホームページ:http://kurakura.raraya
作成日時:2020年12月26日 18時