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3話 ページ3

円堂の問い掛けに少年は困ったような顔をする

「それが俺にも今どこにいるのか分からなくて…」

『ここにいるけどな』

「「!?」」

 雷門イレブンは後ろから聞こえた声に驚いて勢いよく振り向いた。壁山が驚きすぎて「ヒイッ!」と声をあげた。

『遅れて悪いな小太郎』

 そう言いながら黒髪の少年、もとい片倉小太郎(かたくらこたろう)の傍へと、ユニフォームの上にジャージを羽織った少女、というより少年と言った方が違和感のない少女─いやこの場合は少年としよう─少年が歩いてきた。

「月都っお前今までどこにいたんだ?」

『厩舎だ。エアルの様子を見に』

「様子に変わりは?」

『なかった』

「そうか、よかったな」

『あぁ。それで、なぜ雷門中の人たちがここに?』

話終えた少年が雷門イレブンへと顔を向けた。

「貴方が蒼龍月都さんね」

『はい、私が蒼龍です』

「私は雷門中サッカー部監督の吉良瞳子です。エイリア学園のことについては知っているかしら?」

『はい、試合の中継を勉強も兼ねて部員全員で見ているので状況は把握しています』

「なら話が早いわね、私たちはエイリア学園を倒すために各地をまわっています。そこであなたの力を貸してほしいの。エイリア学園を倒すために」

『私の…』

「ええ、貴方の噂は聞いているわでも実力は分からない、だから今から試合をしてほしいの」

“試合”と聞いて円堂の顔が明るくなる。蒼龍のことを聞いてからずっと試合がしたくて堪らなかったのだ。「試合と言っても貴方が点をいれたらそれで終了だけれど」と瞳子が付け足した。

円堂が蒼龍の前に出て両手の拳を握りながら

「なあ!やろうぜ試合!俺お前のことを聞いてからずっとどんな強いシュートするのか見たかったんだ!なあ!いいだろ!」
「落ち着け円堂、試合をしたいのは分かるが蒼龍が驚いているだろ」

円堂の勢いに驚きポカーンとしていた蒼龍だが円堂が鬼道に宥められているのを見て『ハハハッ』と楽しそうに笑った

『もちろん試合はやります。日本一のチームとやるなんて滅多にないことですから。こちらとしてもいい経験になる、小太郎皆に伝えてくれ』

頷いて柔軟を終えたチームメイトたちに試合をすることを伝えに行った小太郎を確認したあと円堂に向き直り
『改めて自己紹介するよ、蒼龍月都だ』
「俺は円堂守!よろしくな!」
そういって二人は握手を交わした。

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作者名:南極 | 作成日時:2019年11月29日 20時

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