天然人たらしな、クールぶりたい男子高校生のお話【ツイステ】

__overnight party__ ページ32

『おまたせ』




ｴｰｽ「はやっ！てか色っぽ！濡れ髪いいですねー！」


ﾃﾞｭｰｽ「水もしたたる、というやつか」


ﾕｳ「髪の毛乾かさなかったんですか？？」


ｸﾞﾘﾑ「待ちくたびれたんだゾ」



まさか風呂上がりで褒められると思ってなくて、浮つく。


可愛い後輩っていいな！！





・



俺たちはしばらくトランプをして過ごした。


グリムがルールを知らないものが多かったので、

ババ抜きがメインとなった。



ババ抜きも数回やると飽きがやってくる。



もうすっかり飽ききっているエースは、

カードを選ぶのが流れ作業のようになっていた。



デュースはというと、

負けず嫌いなのかそれなりに慎重にカードを選ぶ、が、集中力はもう切れているようだった。


ユウはグリムに何とかして勝たせようとしている。

ユウは優しい。



グリムはさっきから連敗中なので、

これでもかってくらいババ抜きに夢中である。



俺は、


飽きた。






ユウがわざと、

グリムのジョーカーを引いたところでババ抜きは終了した。


いや、正確には終わらせた。


グリムが「もう一戦！次も勝ってやるんだゾ」なんて言い出したから、

俺が止めた。






『もう夜も更けてたし、そろそろ寝るか』


ｴｰｽ「えーせっかくだから恋話しましょうよ」


ﾃﾞｭｰｽ「恋話！？」



何を言い出すかと思えば、

恋話しよう？？



はっ？？恋話？？？



『なんだエース…おまえ彼女いるのか？そうなのか？勝ち組なのか？？』


ｴｰｽ「いや、俺はいないけど」



いないんかいっ！！！



ﾃﾞｭｰｽ「じゃあなんで恋話しようとか言い出したんだ｣



ｴｰｽ「え？誰も彼女とかいないの？」



「「…」」





沈黙。






それは、肯定を意味する。







ｴｰｽ「まじかよ、つまんねーの」


『いやでも先輩は安心したよ、おまえたちは可愛い後輩だ。これからもうんと可愛がってやる。』



ﾃﾞｭｰｽ「A先輩こそ、いそうなのに…｣


ｴｰｽ「そうだよ、前に嫁がどうとか言ってなかった？」




その話を、掘り返すのか。


あの時は相手してくれなかったじゃん！？






『いやまああれはそういうあれだ』


ｴｰｽ「いや、全然分かんない！」


ﾃﾞｭｰｽ「友達以上恋人未満？みたいなやつですか？」



おおお…


その言葉があったかぁ、

なんかしっくりくるようなこないような。




『？そんなかんじ？』

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