もう、誰かを傷つけるのは嫌だ。だから、声を、捨てる。

なくなった声14 ページ14

チョロ松side


一松、お前が何を不安に感じているか僕達はわからない。
だけどね、皆、お前のこと好きなんだよ。

だから、変な勘違いすんなよ。


そう思って僕は一松の頭を撫でた。



一時間程すると僕もうとうととし始めた頃


十四「にーさん！一松にーさん寝たっすか？」


チョ「うわ！びっくりした。てか、静かにな」


十四「あい！」


一「ん？十四松…？」



チョ「ほら、起きちゃった…え？声出るの？」



はっ！とした表情をみせた一松



十四「声、戻った！？やったぁ！」


チョ「いつから？」

一松の声、久しぶりに聞いた

一「…さっき。声が出るのは一時的。デカパンからもらった」


チョ「な、なんで？あんなに嫌がってたのに」


一「外に出れば不便でしょ。だからだよ」


チョ「そっ、か。でもさっき、なんで紙に書いてたの？」


一「癖になってた」


久しぶりの一松の声を聞いていると、僕の１つ上の兄が帰って来た


カラ「へい、brother？アイムホーム」


十四「相変わらず、イッタいね！」


カラ「んん？十四まぁーつ？イタi「一松、声が出るようになったんだ。一時的らしいけどね」



カラ「ほ、本当か！？さぁ！声を聞かせてくれ！」


ずかずかと一松に近寄るカラ松

久しぶりに一松の照れ隠しが見れると思った。
けど、それはなくて



一「…、マジで、近づかないで。俺、二階行くから。」



カラ「っえ？いち、松？」


チョ「ちょ、どうしたの！？一松？！」


バン！とデカイ音を立てドアを閉めて二階へ行ってしまった



カラ「…ふぅん！あれも、一松の照れ隠し！brotherでさえも魅了してしまう俺！
なんてギルトガイ」



そんな事いって、カラ松は内心、物凄く悲しんでる。
僕にはわかるよ。サングラスでかくしても目元がキラキラ光ってる



チョ「はいはい。十四松、一松見てきて」


十四「あいあい！」


勢いよく飛び出した


少し、沈黙が続いたがそんな空気は耐えられないので僕から破ってやった


チョ「ふぅ、カラ松も世話がやけるね。傷ついてんなら泣けばいいだろ。ここに僕しかいないし。」



僕がにこりと笑って両手を前に出せばカラ松はやっと緊張がほぐれたのか僕に抱きついてきた



カラ「うっ、うぅ"！おれ"なに"がしたが？」


チョ「知らないよ。一松も一松なりの考えがあるんじゃないの」

カラ「そう、がなぁ！ヂョロまづぅ！」


頭を撫でればもっと泣くカラ松。

…僕はどうしたらいいんだ。



＿＿＿＿

戸惑うチョロ松

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