112 ページ12
.
食後、甘めの紅茶を飲んでゆったりと深夜の時間を過ごしているとそう様が呼びに来た
……呼びに来たというか、男性は女性の寝室に立ち入れないので中に入らないギリギリで私を呼んだ
｢今行きます｣
｢いえ、A様はこちらでお待ちください。私が持ってまいります。｣
｢……ミラは過保護ですね。分かりました、よろしくお願いします｣
歩くぐらいのこと普通にこなせるんだけども、ミラの私への注意が敏感すぎて笑みがこぼれる
頭の痛みもズキズキぐらいになったし、目の裏でチカチカする変な現象もなくなってる
気持ち悪さとかもないし、かなりいい調子だ
あとはこのだるさぐらいのものだ
ミラがそう様の元へ行くのを見送る
夜の明かりはロウソクが基本なので、私の部屋にも山ほどのロウソクが炊かれている
テーブルで揺れている太くて大きなこのロウソクはほのかに甘い香りもするし、見た目もとっても可愛いのだ
夜は活動しないのが基本だからこんなにまじまじとロウソクなんか見る機会なかったけど、ロウソクが好きになりそうだ
｢姫様｣
｢なぁに？｣
｢……不躾なお願いをしてもいいでしょうか｣
アイラが不安そうな顔で私にそう言った
お願い？
自分を大事にしろって？
もちろんアイラ達には多大な恩があるから私に出来る願い事ならなんでも聞く
私のわがままを散々聞いてもらってるんだから当たり前だ
｢いいですよ｣
｢ミラ………、ミラの話を思いを聞いてはいただけないでしょうか｣
｢思い……ですか？
それは…、えっと…。私の側仕えを辞めたいって話ですか？｣
散々やらかしてるんだ
しかも私は問題ありのお姫様
というか……中身は平民だし
貴族としての先杯の技量とか上に立つものとしての自覚とか全然足りないのは分かってる
ミラはとても優秀だし、引く手あまただろう
何も私みたいな残念さんに仕える必要はない
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 535人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「歌い手」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ちーず - パールさんブルースター作者おめでとうございます！！こっそりと応援させていただいてました！パールさんの作品が大好きで何周しても飽きません！これからも無理をしない程度に更新頑張って下さい！！ (2021年3月12日 17時) (
レス) id: 49d5e6a1b1 (このIDを非表示/違反報告)
パール(プロフ) - 夜風さん» ついにやっちゃいました笑次は5000人ですね(白目)これからも頑張ります！ (2021年3月11日 11時) (レス) id: ced046ff92 (このIDを非表示/違反報告)
パール(プロフ) - ruritowakiさん» なんとっ…！嬉しいです！ぜひテスト頑張って下さい！私も頑張ってできるだけ毎日更新します！！ (2021年3月11日 11時) (レス) id: ced046ff92 (このIDを非表示/違反報告)
パール(プロフ) - そうこさん» ついに得ちゃいましたね笑そうこさんにはもう、ほんと…いつもお世話になっおります。ぐらいの勢いです笑 (2021年3月11日 10時) (レス) id: ced046ff92 (このIDを非表示/違反報告)
パール(プロフ) - 鈴凛さん» ひょぇ…こんな作品にそこまで時間をかけなくても(汗)責任が…笑私も読み返して誤字とか色々修復しますね！ありがとうございます！ (2021年3月11日 10時) (レス) id: ced046ff92 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
