過 保 護 の パパ ２【まふまふ】

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｢よし、買い物行くぞ｣




｢うぇ！？｣





コロコロ変わる一ノ瀬さんの雰囲気に、どこまでが冗談でどこまでが本気なのかさっぱり分からない


でももう半分残っていたアイスが全て解けてしまうくらいの時間は経ってしまったようで、目を白黒させながらも既にお店を出る準備をしている一ノ瀬さんを追いかける





でも勝手にお店出たら多分パパ怒るんじゃ……




｢お近付きの印ということで｣




会計を終わらせるやいなや、スタスタと歩いてしまう一ノ瀬さん


私はどうすればいいのか分からず、結局一ノ瀬さんのところまで走った




パパに怒られても一ノ瀬さんのせいだ



怯えつつも、もう吹っ切るしかない
なんというか一ノ瀬さんの自由奔放さが凄すぎて、私にはちょっとハードルが高い





こういう人を天然というのだろうか……




｢よく分かんないけどここにしよう｣



レディースのフロアでどこもかしこもかわいい服が並んでいる

私はパパがいる時でないと基本買い物に来れないので、洋服もあまり持っていないしシンプルなものばかりだ




決して！こんなお花柄とかフリフリ付きとか、チェック柄とか

こんな可愛いものは持っていない




｢女子ってこういうのが好きなんだろ？｣



ひとつのワンピースを持ち上げた一ノ瀬さんが私の方を見ていた

慌てて私も近くによったけど、丈は制服よりも短くてでも小花が散りばめられた可愛いワンピースであった




｢うん、夏っぽい｣




一ノ瀬さんは勝手に私の体にそれをあてがい、ふむふむと見ながら頷いている

正直私はどうしたらいいのか分からない





｢あいつももっと可愛いの買ってやれって言ってんのに……｣




パパが買ってくれるのは確かにいつもどシンプルで、無地なものが多い
私も特に遊びに行くとかがなかったのでそれでも構わなかったのだが、やっぱり欲しいとも思う



高校生になるとみんなオシャレなんだもん……




｢あれ？それともそういうシンプルのが好きな人？｣




｢いえ、嫌いでは無いですけど。可愛いのも好きです｣





だよなっと一ノ瀬さんは適当に何着か手に取って全部私にあてがってくる

一ノ瀬さんは一向に感想は言わないけど、頷いたものと、眉根を寄せているものとふたつの山に分けているので



多分似合うものと似合わないものを選別しているのだろう

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