過 保 護 の パパ ２【まふまふ】

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｢ちょっとパパ、くっつきすぎ！暑い！｣





もう完全にパパがガードマン状態だ
私の左肩を掴んで、ぴとっと1ミリも空けずに私と並んで歩いている



一ノ瀬さんは素知らぬ顔だ……助けてくださいよォ





｢こんな夜に出かけるとかありえない｣




ブツブツとさっきから文句が絶えず上から降ってくるけど、無視だ。無視。







一ノ瀬さんが何食べたいか聞いてくれたので、私はファミレスがいいですと答えたのだけど、パパが話に割り込んできて却下してきた



パパ連れてきたの失敗だったかな……





結局、コース料理とまでは行かないものの、友達とは来ないような高そうな場所に連れてこられた





｢パパ、お店ついたから離れて｣




さすがに恥ずかしすぎるので、両手でめいいっぱいパパの体を押して脱出する


そのまま足を弾ませながら一ノ瀬さんを壁にしてパパと距離をとった





｢Aー｣



｢いい加減にしてよ……。別にパパもいるし、一ノ瀬さんもいるから危なくないでしょ

ほら行くよ！｣




ツンっとパパから目を離し、一ノ瀬さんの腕を引っ張って店の中に入った


一ノ瀬さんの手は驚くほど白くて、パパも白いけど……髪が黒いせいかそれより白く見える
線が細いし女性みたい





｢大変そうだな｣



｢そうなんです。パパ、仕事でもああなんですか？｣



｢そんなわけないだろ、はは｣





笑われてしまった……


社長さんではあるからすごい人だとは思っているものの、パパが仕事してる姿がどうも思い浮かばない




まぁパパは自分にストイックだし、いや……私にもストイック。





｢おい、まふ置いてくぞ｣





一ノ瀬さんの声で気づいて、店の表玄関を見ると、パパはさっきのまま全然動いてなかった

拗ねてるの？子供？





いつも私とふたりでいる時のパパと違うから、戸惑いしかない




どうすればいいのか分からず一ノ瀬さんの方を見ると、一ノ瀬さんはため息をついてパパの方へ向かった





なんとなく私は聞かない方がいい気がしてその場待機





2人とも美形だな……私今日両手に花だった？


2人とも芸能人かのように目部下に帽子をかぶり、マスクをしているけど



もう背丈からして一般人じゃないんですって





何を話しているか聞こえないけれど、パパと一ノ瀬さんが会話する姿を眺めていた

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