D.Gray-man 本当の私2

第53夜　ノア ページ8

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｢アレンくん……」


｢役立たず」


｢……ッ！！」


｢何で私ばっかりこうなるのよ！
何で私の時計がイノセンスなのよ！！」


｢へぇー。あんたの時計がイノセンスなんだ〜」


妙にねっとりとした言い方に悪寒がした

バッといきよいよく振り返えると、長い髪が視界の邪魔をする

ようやく重力に従って髪が落ちると、声の主が笑顔で私たちを見ていた


｢あなた……なんでイノセンスのことを知ってるの……？」


そこに居たのはさっき私たちにチケットの場所を聞いてきた女の子だった


｢アレアレ？君人形だと思っていたのに〜
もしかして、エクソシスト〜？」


｢質問してるのはこっちよ。答えて！
あなた…………アクマ？」


｢ブッブー！僕は人間だよ〜？」


確かにアクマがこんなに高い知性を持っているわけがない……しかもアレンだって反応しなかった
でも、なら


｢じゃあどうしてイノセンスのことを………｣


いた……いる
敵でイノセンスのことを知っている人間
かつ敵

私がイノセンスを知った本に書いてあった


｢あなた、もしかして……ノア？」


｢わ〜お！エクソシストの口からその言葉が出るとは思わなっかったよ〜」


｢ノアは本当に……」


｢うん！存在してるよ！

ってよく見たら……あれれれー？きみは何をそんなにとぼけてるの？
またお得意のごっこ遊びぃー？」


｢ごっこ遊び？意味がわからない」


ノアは意地悪な笑みで私の顔を覗き込んでくる
不気味な笑みが私の目を捉えていて、目線をそらすことも出来ず唇を噛む


｢いいもの見ーつけた！」


ヤバイ……後ろを取られ───

そう思った時には遅くって、首元に鈍い痛みが走った

あぁ意識が、だめ…ここで倒れたら


「Aちゃん！」


ミリンダさんが───


｢お前も来るんだよ〜」


ミランダさんに近づくノアを止めたいのに立っていることすら困難で、脳みそが前後左右に振られている気分だ


｢じゃあ、お前の部屋にLet's Go！」

第54夜　Fuck you！exorcist→←第52夜　スリ

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