第81夜 限界 ページ35
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大きく大きく息を吸う
自分を落ち着かせるためと
「コムイーーーーーーーー‼‼」
人を呼ぶため。
なんとか病院の前まで来れたはいいが、もう限界だ
あちらから私に近づいてもらうのがベスト
できる限りの大声で呼んだが、気付いてくれなきゃ困る
──ダダダダダッ
その心配は要らないようで走ってくる音が二つ聞こえる
「どうしたんだi……ってラビ‼」
「小僧‼」
この人がじじぃさんか……
良かった、来てくれて
「何があったんだい Aちゃん⁉」
さっきの戦いがフラッシュバックする
……私の役に立たない、足でまといの私
「私……また……なにも……できなかった………」
視界が歪んでコムイの顔がよく見えない
「足がっっ‼」
聞いたこともないような焦った声
なんだぁ。ふざけたようなこと以外も出来るんじゃない
答えたいが今は私のからだの方がそれどころではない
「とりあえずラビを……私もう限界……」
ぐんにゃりと視界が歪み、次の瞬間には冷たい感触
これは不味い……痛過ぎて声もでない
張り詰めた緊張もするりと解け、瞼が九に重たくなる
このまま目をつぶったら痛いのなんか感じないのかな……
寝てる間ならお腹を開かれ用が痛くないのだから
あぁ。でもあれは麻酔というものをしているから、違うのかな
「Aちゃん‼」
「A譲‼」
「ラ……ビを……」
「ああ、分かった。」
じじぃさんには初めて会って挨拶もしたいし名前も聞きたいけど、今はそれどころではない……
死ぬほど痛いのは足だけのはずだが息をするのも辛い
必死に呼びかけ言伝をする
ラビが連れられて病院に行ったためか身体が軽くなる
「Aちゃんしっかりして!」
私の見えるものといえば降り積もった雪だけだった
あぁー、雪って冷たい……
今はそれが気持ちいいや
「Aちゃん‼‼‼‼」
コムイは何度も何度も私を呼んでくれる
でも、もう返す気力も残ってなくて
ただただ綺麗な雪を見る
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──私の初めての雪は赤く染まってしまった
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パール(プロフ) - こたつさん» ありがとうございます!!できる限り早く更新できるように頑張りますね!! (2014年9月11日 17時) (レス) id: 8614bf87b2 (このIDを非表示/違反報告)
こたつ(プロフ) - 面白いです!毎日更新楽しみにしてます♪頑張ってください! (2014年9月10日 22時) (レス) id: 948098f0b6 (このIDを非表示/違反報告)
パール(プロフ) - 苺さん» ありがとうございます!がんばります! (2014年8月31日 23時) (レス) id: 8614bf87b2 (このIDを非表示/違反報告)
苺 - 面白いです!続き頑張ってください!*^∀^* (2014年8月31日 21時) (レス) id: f4f9a2c0ea (このIDを非表示/違反報告)
パール(プロフ) - *そらの*さん» はーい!分かりました! (2014年8月24日 13時) (レス) id: 8614bf87b2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:パール | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/pearl12261/
作成日時:2014年8月8日 13時