D.Gray-man 本当の私2

第69夜　生きていれば傷は癒える ページ24

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｢あれ？ここは？ミランダさんのアパート……？
どうしてさっきまでいたあの場所はどこだったんだ？」


｢あれは……ロードが作っ───」



私の言葉を遮ったのはドドドとけたましくリナリーが入って来る音



｢Aちゃん、アレン君！
ミランダの様子がおかしいの！！」


リナリーの様子にただならぬ状況が分かって、ミランダの元に走った
そこにはヒ―ヒ―言いながら震えているミランダがいた


｢ミランダさん！？」


｢発動を停めて！これ以上はミランダの体力が限界よ！」


発動限界！？
そうだ、まだイノセンスは加工されてないから


｢ダメよ。停めようとしたら……」


たくさんの時計がアレンとリナリーに寄ってくる

私のところには来ない………ということは


｢吸い出した時間も元に戻るみたいなの。
また……あの傷を負ってしまうわ……」



そういう事だ。
私はミランダに傷を治してもらっていない



｢いやよぉ。初めてありがとうって言ってもらえてのに。これじゃ意味ないじゃない……」


胸に大事なゼンマイを握りしめ、メイクも崩れる程の涙を流す


｢発動を停めて」


｢停めましょうミランダさん」



二人の方を見ると笑顔だった
なんで？だってあんな傷をまた負ったら……


｢貴方がいたから今の僕らはここにいられる
それだけで十分ですよ」


確かにそうだ
あの時ミランダがいなかったら、今頃私達は全滅してる


｢自分の傷は自分で負います
生きていれば傷はいえるんですし」


｢そうよ。ミランダお願い停めて…」


｢うっ…」


ミランダは、発動を停めた
アレンとリナリーに傷が一つ一つ浮かんでくる


──ﾀﾞー

ものすごい風で私の長い髪がなびく
きっとミランダが管理人さんの元へ行ったのだろう


｢アレン………リナリー………
ごめん……なさい……。私は……何も……何も」


あーこのままじゃ、二人が死んでしまうというのに。私も全力を尽くさないといけないと分かっているのに

アイツにはダメって言われたけど緊急事態は正当防衛


｢お願い、イノセンスたち。アレンとリナリーを治して｣


──ﾋﾞｶｰｰｰｰｰｰﾝ

眩しい光が差す


頭が痛くなるほどの光が収まり目を開けると、アレンの出血は止まっていて、リナリーの顔色も少し良くなっていた


｢ありがとう。……やっぱ完全には治せなかいか……ア……レ？」


目が回る
やばい倒れる………


そう思った時には意識が手からはなれてしまった

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