D.Gray-man 本当の私を探して見つけたものを大切に12

第7歩　これもいつも通り ページ9

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今までお城生活の、イノセンス便りだったミカにとって『ものを造る』という作業がどうやら難しいらしい


それでも自前の頭をフル活用して、計算に計算し尽くされた料理が広がってるわけ


リナリー「この肉もまた高いんでしょ？」


ミカ「そうね。いくらだったかしら？気にしてないわ」


そう、このミカ様は事もあろうにホテルで使うような高級食材を取り寄せ、この残念な料理に使っているのだ


携帯で一躍お金持ちのミカにとって食費なんて取るに足らないんでしょう


リナリー「あんまり無駄遣いしちゃダメだよ？」


ミカ「それはお金のはなし？食材のはなし？」


リナリー「どっちもです」


ミカ「努力はしてるわ」


リナリー「あ、そうだ！コレいつものね？兄さんからよろしくっだって」


ミカ「ありがとう」


リナリー「まだ……だめ？」


ミカ「まだダメね。何の進歩の感じられない。
まぁ気長に待つとするわ」


リナリー「ちょっと挨拶したいんだけど大丈夫？」


ミカ「ええ、今は何もしてないと思うわ」


そう言い例の部屋に案内してもらう

素っ気ない扉


──ｺﾝｺﾝ


叩いても何の返事もない

これもいつも通り


ミカ「開けるわよ？いいわね……“アレン”」

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