D.Gray-man 本当の私を探して見つけたものを大切に12

第20歩　キミと僕 ページ25

.




大好きな金色が僕を取り巻く


「なんで勝手に取るんだ……バカっ」


目の前の店員さんは声が震えていて、必死に目をこすっている


アレン「なんで……なんでよ
どうして君が……」


「会いたかった……っ‼」


金色の持ち主は僕に飛びつき、頬ずりをする
小さくて可愛い僕の天使


───A


アレン「……おかえり」


貴方「ただいま……っ」


涙で濡れた顔をこちらに向けて、笑う
眉毛は下がって、目は濡れていてとても愛おしいキミ


アレン「おかえり……おかえりA」


貴方「ただいま……会いたかったアレン」


あぁ……僕は夢を見ているんだろう
自分に都合の良すぎるこの夢


覚めてしまわないように
消えてしまわぬように


しっかりとAを抱きしめる


貴方「苦しいよ……」


アレン「うん……でもあとちょっとだけ」


あとちょっとだけ……この幸せを噛み締めていたい


アレン「大好き……」


貴方「私は愛してる」


アレン「はは……僕だって愛してる」


身長の低いキミに合わせてしゃがむ
キミは笑う


貴方「ねぇ……キス……しよっか」


アレン「はい……」


唇を重ねる
目をつぶる
すべての感覚が口元に集まり


息なんてする暇もなく


この3年間を埋めるように


確かな愛を確かめ合う



初めてのキスは甘かった







───これが僕のfirstKiss

第21歩　仲間と家族→←第19歩　金色

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す