D.Gray-man 本当の私を探して見つけたものを大切に12

第13歩　目を見れないとき ページ18

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──ｶﾞｼｬﾝ


ミカ「え……」


アレンからお皿を受け取った
そのはずなのに、お皿は私をすり抜けていった

決して距離が足りなかったわけでも、高さが違かったわけでも、タイミングがズレたわけでもない

ごく普通の完璧な手渡しだった
そのはずなのに


アレン「今の……」


お皿は床に粉々になって散らばっている

少しチクッとした痛みがあり、きっと足を切ってしまったのだろう


ミカ「あれれ？目測を誤っちゃったみたい」


手を後ろに隠し、とぼけて笑う
普段とぼけない私は、不自然気周りないだろう

でも他にどうすることも出来ない


アレン「嘘だ……。確実に手の上だった
それなのに……」


これは話した方がいいのか……
せっかく元気になったばかりだというのに
なんというバットタイミング


ミカ「取り敢えずこのガラス片付けるから、アレンはそこに座ったままでいてね？」


そのままアレンの部屋を出て箒やらちりとりやらの掃除道具を探す

ここは自分のいえで簡単に見つかるわけで……

自分の手を見る


小さく青白い手は向こうの床の木目が見える

朝は見え隠れだったのに、もう完璧と言っていいほど“透けている”


ミカ「あ〜ぁ……」


グッと握り込んで力を入れ、箒に手をかける
ゆっくり持ち上げれば、箒は持ち上がる


安堵のため息をつき、アレンの部屋へと戻る

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