D.gray-man 探して見つけた〜思い出のページ〜

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「なっ……⁉」


王の顔はきっと、恐怖で満ち溢れていただろう
《バケモノ》
ミカはそう認定された瞬間だった


「こいつを連れていけっ！こいつは人間じゃない！バケモノだ‼」


「はっ！」


「なに？なんなの？離してｯｯ！いや‼」


ミカは兵に囲まれ、拘束され、地下牢に閉じ込められた


「なんで……？どうしてよ！
ワケわからない！私は、お父様のために頑張っていたのに……」


《バケモノ》
その言葉が耳に取りついて離れない

呪いのようにミカを傷つけ続ける


「私は……人よ……」



王は悪くないのかもしれない
いや、悪くないのだろう

人はとても臆病で酷い

自分と違うものを軽蔑し、嫌う


それが人間なのだ


ミカは6歳だ
そんな子が1年で9ヵ国も覚えるなんて《バケモノ》以外の何者でもない


しかし実際にはミカは5000歳なんてとうに越えてるし
元々頭のよい“種族”だったのだ
多様な言語を操るなんぞ朝飯前で


だからこの1年、目覚めてからミカがやって来たのは言語を
『習得』
しているのではなく
『思い出している』
にすぎないのだ




でも当時のミカはひどく傷ついた

大好きな家族
彼女の家族への異常なまでの執着心
それは記憶をなくしてもなお覚えているもので愛するものに裏切られたミカは




壊れかけていた＿＿＿＿＿

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