D.gray-man 探して見つけた〜思い出のページ〜

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いつも通りの朝
いつも通り図書館で知識に溺れて
いつも通り一日が終わる……はずだった


「お嬢様。旦那様がお呼びです。至急お向かい下さいませ」


「お父様が⁉
ええ、今すぐ行くわ！」


１年で身につけた作法の数々などそっちのけで、本を片付け本邸に走る


どうしてこんなに急いでいるかって？
それは久しぶりにお父様とお話ができるから

内容は何だっていい。ただ話したいだけ


食事は同じ席だけど、お父様とお母様、それからお姉様は三人でずっとお話をしていらっしゃるから、邪魔をしちゃ悪いもの

兄様とは、良く話すのだけど



子どもなんてバカだ
親と話すことが嬉しくて嬉しくて……なにも見えてはいない

どうして、呼び出したこともない父が急に呼び出したのか。そんなことを考えることなんてせずに


「お父様、ミカです」


「入れ」


「失礼します」


重たいドアを開け、中に入る


「座れ」


「はい」


備え付けてある、いかにも高級なソファーに腰を掛ける

ふかふかなソファーはミカの軽い体を軽々しく受け止め、何事も無かったように少しへこんだだけだ


「お父様、本日は何用でございましょう。
急用に関わらず遅れてしまったこと、申しわけございません。図書館塔に居たもので」


この言葉を使ってあるのが6歳あまりの女の子なんて、誰もが思わないだろう

いくら肉親といえども、相手は一国の国王
大の大人でもこんなに堂々と話せ無いだろう


「……今、何ヵ国語を話せるようになった……？」


「今は9ヶ国語でございます」

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