episode86 ー公開告白ー ページ49
ーA視点ー
「…よう」
目の前には、今日ずっと話せなかったカゲの姿。
…あれ、さっきまでいたのに、ゾエと犬飼くんたちがいない。え、マンツーマン？
「んで、話ってなんだよ。」
見るからに不機嫌そうなカゲ。
…なんだか悲しくなる。
早く要件だけ言ってしまおう。
「カゲ、あたし二宮隊に異動したい。」
泣きそうになってるけど、必死に堪える。今気を抜いたらすぐにでも涙が零れそうだった
「は……？」
案の定、カゲは鳩が豆鉄砲くらったみたいな間抜けな顔をしている。
いつもなら自分に向けられる感情がわかるカゲでも、この悲しみと悔しさやらなにやらが混じってる、自分自身でよくわからないこのぐちゃぐちゃな感情なんて、わからないだろう。
「…そりゃ、彼氏がいる隊に居てェよな。」
は…？え、今カゲなんつった？
「え、ごめん。誰が誰の彼氏だって？」
「だから、二宮がお前の彼氏なんだろ？前に二宮が言ってた。お前と付き合った、ってな。」
え、ちょ、何二宮さんデタラメ言ってるの？
「だから、お前が二宮隊に行きてぇってのはわからなくもねぇ。…けど、俺はお前に二宮隊なんかに行って欲しくねぇ！」
あたしが二宮さんと付き合ってる前提で話を進めるカゲ。
「お前は確かにスカウトがきっかけでこっち来た。でも、1番にお前に目付けたのは俺だ、1番にお前とダチになったのも俺、1番にお前を救ったのも俺、そんで…
1番にお前を好きになったのも、今1番お前のことを好きなのも俺。…本当は二宮と別れて俺と付き合って欲しい。そんな我儘すら思ってる。ただ、隊を抜けるのはやめて欲しい。」
感情的に叫んであたしに想いを伝えてくれたあと、真っ直ぐ、本当に真っ直ぐあたしを見つめるカゲの黄色がかった瞳。
何それ… 何それ何それ！
「…カゲの気持ちは嬉しい。けど、そもそもあたしは二宮さんとは付き合ってないし、好きじゃない！」
あたしは感情的になって叫んだ。
余りのでかさに周りの人が此方を2度見した。
でも、そんなの構ってられない。
「あたしが本当に好きなのはカゲなの！付き合いたいのもカゲ！」
…ふぅ、
……あれ、これ公開告白？
「は、え、は？じゃあ二宮とは付き合ってなくて俺の事が好き…？両思いだったのかよ…」
「そう。そういう事。…だから」
この先を言おうとしたとき、カゲに先を越された。
「んじゃあ、俺と付き合え。A。」
目の前には、自信に満ちた表情を浮かべた影浦雅人の姿が。
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ナカナカナ - とても面白かったです！頑張って下さい！ (2019年4月6日 20時) (
レス) id: 1180864eae (このIDを非表示/違反報告)
21ひかゆづ(プロフ) - スノウさん» あああ… ご指摘、ありがとうございます。飛んでました。非公開のままにしてたっぽいです…本当にすみません！ (2019年3月15日 19時) (レス) id: 689bd3d6f4 (このIDを非表示/違反報告)
スノウ(プロフ) - 初めまして。楽しく読ませて頂いてます。疑問なのですが、67と69の間が、話が飛んでる気がするのですが、気のせいでしょうか？話数が狂ってるだけならいいのですが。 (2019年3月15日 19時) (レス) id: 2d7621199e (このIDを非表示/違反報告)
21ひかゆづ(プロフ) - 爽薇さん» ああああ……そーなんですよ、そういう意味じゃないんですよｫｫｫ…← (2019年2月13日 12時) (レス) id: 689bd3d6f4 (このIDを非表示/違反報告)
21ひかゆづ(プロフ) - 巻良さん» 私もちょーっとだけ書いててしんどくなります…←はい！今日でとりあえず落ち着きましたwまた更新頑張ります！ (2019年2月13日 12時) (レス) id: 689bd3d6f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：21ひかゆづ | 作成日時：2019年1月7日 22時
