まっくろな君 〜影浦雅人〜 Ver.2

episode74 ー暇つぶしー ページ34

ー影浦視点ー


ボーダーに着くと「訓練行ってくるわ〜」と言って当真は居なくなり、辻と犬飼も「この後チームミーティングあるんで。」と言って居なくなった。

残ったのは、俺と、ゾエと、鋼と、荒船と、穂刈になった。

このメンバーでやる事と言ったら、まあ、ランク戦しかない訳で。

「あ、そういえば荒船くんはまだAちゃんに会ったこと無かったよね？折角だから、Aちゃんも呼んでランク戦やろうよ〜」

ニコニコと笑いながらゾエは言っている。
言いながらゾエは、素早くあいつにLINEを送っていた。こーゆー時の行動はマジで速ぇ。

「おっ！気が利くなぁ、北添。」

荒船はニコニコ、いや、ニヤニヤしながらそう言っている。
恐らく、こんだけ周りがAの事を話していれば気になるのも仕方ない。

だが、こいつの場合それだけじゃねー。俺になんかしらの感情が刺さってくる。


それにしても、あいつとランク戦か。


何気にまだガチの個人ランク戦はやってなかったような気がすんな。あ…？やったか…？まぁいい。どっちでもいーけど、あいつとできんならなんでもいい。

俺は、まだあいつから返事が来ていないのにも関わらず、どこかウキウキしている自分がいることに気づいた。

まだあいつからの返事が来ないので、とりあえず来るまでは鋼とランク戦をする事にした。

結果は7ー3で俺の勝ち。

まぁ、こんなもんだな。


ランク戦をやり、ブースから出てきた頃にはあいつからの返事が来ているかと思っていたが、ゾエ曰く、LINEが来ていたのは、Aじゃなくて、犬飼だった。



「今すぐ俺達の隊室に来て！！」


と、書かれていた。

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