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姉「おー、おかえり〜」
「…ただいま」
姉「なんか、目ぇ赤くね?大丈夫?」
「…うん」
ダメだ、今誰かに話したらきっと泣いてしまう。
溢れて溢れて、成瀬くんに嫌われた事が悲しいって認めることになるんだ。
認めたくない。
傷つきたくない。
姉「今日は母さんいないんだって」
「そうなんですね。」
姉「だから!姉ちゃんが葉月に料理作ってやんよ」
「え?」
姉「ちょっと座ってな!」
私は素直にソファーに座った。
今まで姉が料理を作っている所なんて数える程しか見たことは無い。
姉「せっかく可愛い格好してるんだから、オシャレな料理食べて、テンションあげよ?」
「…姉さん」
これはきっと、姉なりに慰めてくれているのだろうか
ありがとう…
姉「ほら!出来たよー!葉月の大好きなハンバーグ!」
「わぁっ…!」
姉は思いのほか、料理ができたみたいだった。
姉「今日は2人なんだからさ、色々話し合おうよ?こんなんだけどさ、葉月のたった1人の姉なんだよ?」
「…姉さん」
私は姉さんと夜が明けるまでひたすら話した。
辛いことも悲しい事も。
それを全部受け入れる人がいることを、私は改めて実感したんだ。
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紫雲(プロフ) - 最高なストーリーじゃないですか…!! (2022年4月18日 22時) (レス) @page32 id: 0ba2e60f2f (このIDを非表示/違反報告)
桜夜桜もち - これは…裏で冬華と兄がくっついてたり…?(笑) (2021年6月24日 22時) (レス) id: 54667db88c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:セピ | 作成日時:2021年2月19日 1時